1582で本能事変 - 1/2

今日は銀時の誕生日な上に、久し振りの逢瀬だった。風呂にも一人で入れてさっぱりスッキリした。しかし、だからといってサワサワ尻を撫で回されたい訳じゃない。

「土方ぁ、腰揺れてるぜ?」

腰を振った覚えなんかない。
尻を撫で回す擽ったさから逃れたくて身じろいでただけだ。銀時は核心にも触れてくれず、ナカも弄ってくれない。尻を触るばかりで、焦れったくて仕方ない。
思わず溢した俺の溜め息をどう取ったのか、語尾にハートマークでも付きそうなくらい嬉しそうに笑う。

「ほんと、やァらしいんだね」

そんなんじゃねぇ。違う。俺はやらしくなんてない。口は満足に逆らえないまま、ひたすら与えられるものを受け入れるだけ。そのうち尻を撫でるのに飽きたのか、指先はするりと、じかに内ももをなぞる。四つん這いの背中がきゅうっと丸くなったが、なんとか堪える。
でも、ほんとは駄目だ。くすぐってぇよ。やめてくれ、万事屋。
今日は久しぶりだしデートも家でしようかと言われて。口には出せないが、す、好きな奴の誕生日だし、俺は明日も非番を取っている。遠出しても構わないと伝えたが、旅行とか甘いもの食べるより土方と一緒に居てェよと言われれば、俺に否なんてなかった。
……家でしようかというかシようかだろうけど、それだって嫌じゃないから、仰向けで寝転がったままだ。腰から下は既に甘だるく痺れている。
下半身の中でもその辺りの場所は鍛える事が出来ないし、今は銀時に預けていて無防備だ。 日常生活に於いては自分でも触る機会もない皮膚を、銀時は手のひらでユルユルと撫でて、ツツツッと指先を滑らせる。思わず、詰めていた声が漏れた。

「っ、うっ」
「あーあー……そんなに突き出して、触ってほしいの? 可愛い」

風呂上がりでしっとりしたままの太ももへ吸い付いたように、上へ下へ左へ右へと離れず自由に動きまわる。
ふやけて回っていない思考は、コイツの熱を感じるだけで精一杯で。
だからいつの間にか着流しの中に手が潜り込んできた事は理解できても、 抵抗出来なかった。

「! ……土方くん、」

その手が絡んでただけの帯を解いて、その瞳が嬉しそうに紅く煌めく。

「言うな……!」

銀時の言いたい事は十二分に理解出来た。……恥ずかしい。

「履いてくれたんだ、銀さんのパンツ」

……誕生日プレゼントとは、こんなにも生活感に塗れたモノだったか。新品とは違うゴムのユルい締め付け感が生々しい。第一、俺はボクサー派で、トランクスなんて下がスゥスゥして落ち着かない。だけど、俺が頷いてやった時の銀時は本当に幸せそうに笑ったんだ。惚れた男のあんな嬉しそうな顔見せられたら、叶えてやりたくなるだろうが。万事屋が嬉しければ俺だって嬉しいなんてとても言えないけど、そういう事だ。

「テ、テメェが……」
「ん、ありがとな土方。最高のプレゼントだよ……男前で、すげェ可愛い」
「最後のは余計だッ」
「へへっ、マジで堪んねぇ……ほら、こうされると気持ちイイ?」
「ふ、んあああ! んく……っ!」

会話の内容も吹っ飛ぶくらいに突然、核心に刺激が与えられる。一瞬、世界が白く明滅した。
銀時は下着の上から痴漢よろしく尻を撫で回して触ったり、俺の勃ち上がったソレを根元から括れにかけて強めに扱いた。てっぺんの穴を布の上からクリクリ探られて、

「ひっ、あ…あぅッ、やぁ……!」

その度に俺の肢体は素直に反応した。銀時に腰を支えられた身体は、逃げを打てる事もなく銀時の腕の中で刺激に翻弄される。

「ビクビク跳ねちまって、やぁらしいな。いちごぱんつ似合ってるよ」
「ひっ、あ、ヒぅ……っ」

下着の上から尻穴の縁をトントンとノックされて身体が震えた。
はだけられた衣服はすっかり意味を成さない。

「マジで可愛い…食っちまいてェ」

真っ赤なイチゴがいくつもプリントされている、それはそれは愛らしい下着の上の果実を食まれてしまう。

「ア……っ」

じゅうぅと吸いつかれても、そこから果汁は滴らない。しかし濡れた布が擦れる感触に感じてしまう。尻を浮かせて舌から逃げようとしても、離してくれなかった。

「ひ、っ……! ちが……! それぁ、ち、ぁう……!」

爪先が真っ直ぐにピンと伸びた。ちゅくちゅく、じゅぷじゅぷと延々舐められ、あむあむ齧られて、溢れてしまう。果汁とは違う苦味が。

「ぁあっ、それ、違……っ」

キュッと強く吸われて抗議した俺の目がどれだけ期待に潤んでるかなんて、

「違うの? パンツの上からじゃよく分かんねーんだよなァ」

分かっているからこそ、銀時は俺を追いつめるんだ。本当にタチが悪い。

(欲しい、欲しい、……恥ずかしい)

僅かに残る理性の欠片が、恥ずかしい言えるかと口を閉ざす。けれど俺はギラギラした瞳でこちらを見る雄の顔をした男に、とっくに手懐けられている。

「土方くんはどこ食べてほしいのか……おっきく足開いて、ちゃんと見せて?」

絆されて強請られて、落ちない獲物がいるのだろうか。

「………ふ、ぇ、天パ、ヘンタイっ」

そうでなきゃいつまでたってもこれ以上なんて寄越さない。雄弁に語る瞳に促され、下着に手をかけた。中央部分が盛り上がっているのが卑猥で、ぐらぐらと滾る羞恥に握りしめたままになる。動かない俺の手に銀時は文句を言ったりしない。だが焦れてはいるのか、アソコをねっとり舐めしゃぶる様な視線がぶつけられて、それだけでも息が上がりそうになるのを必死に抑えておずおずとトランクスを下げていく。大きくなんて開けなくて、申し訳程度に開いた足の間を、銀時に晒す。銀時はちゃんと開けなくても怒らずに優しく笑ってくれた。恐る恐る、口を開く。

「……こ、これ……を」
「十四郎のチンチン可愛いがってください」
「なっ、だっ……誰が言うか!」
「誕生日くらいイイだろ……? チンチンって言って?」

──ね、土方。
耳元で殊更甘く請われて、思考が散漫になる。口が勝手に動く。

「……、と、とーしろーの、…チンチン、かわいがって…くだ、さい」

プルンと顔を出したそれはヌルついてて、下着の間に透明な糸を引いた。苦しい苦しいと自分の性器が解放を待ちわびてるのが解る。銀時の目がいやらしく三日月形になって、頬にキスをされる。

「……しょーがねぇなぁ。もうこんなビンビンにしちまって…やらしい子」

もう殆ど限界だった俺は、耳に吹きかけられる吐息にすら身悶え感じ入っていた。

「ん、あぁあ……! 銀時ぃ」
「よしよし、チンチンいっぱい腫れちまって可哀想になァ……? 舐めて治してやるよ」

ちゅう、じゅずぅと恥ずかしい音がする。俺の性器を楽しそうに舐めしゃぶる銀時に腰が揺れてしまう。

「ヒッ…! ひぁ…ッあぁあ…ぎんとき、も……無理ぃ、イきたい…っ」

じゅぽじゅぽ、ごちゅごちゅと柔らかくて締め付けてくるような喉の奥の感触まで感じる。
でも、イきたいと口にしたら銀時はずるりと口内から抜き出してしまった。

「ぁ、なんで……っ」
「そんな顔すんな。オメーがもっとヨくなれるように、そろそろコッチも気持ちいのシてやんねェとな」
「や…、イきてぇよっ」
「お前は俺にオンナノコにされたんでしょ? 射精よりもっと気持ちいの知ってるだろ」
「あっ、後ろだめぇ…!」
「駄目じゃない。土方くんがジンジンしちゃうとこでしょ、お尻の中の……ココ?」
「やだぁっ、指っゆびがぁ……ああぁぁん!」
「うん、うん、指が気持ちいいトコ当たったね。尻マンコとろとろに柔らかくなったら、俺のチンポおしゃぶりしような……返事は?」
「はいッ、しますぅ」
「そうだな。マンコの奥までいっぱい挿れて、俺のチンコしゃぶって…そしたら十四郎、ビクンビクンしながらイっちゃうな」
「ぁぅ…そ、そんな……っ」
「違うの? なら、ガツガツお尻の奥まで突いてやるか」
「…! いや、いやだぁ……っ」
「イヤ? なんだよ、まだ足りねぇの? シッコ漏らすほど犯してほしい? 一番弱いとこズリズリして、お漏らしさせてやろっか」

──びゅーびゅー潮吹いてみろよ。そしたらアヘっちまうくらい気持ちイイなァ?
耳元で猥褻すぎる囁きを繰り返され、思わず想像してしまう。銀時の熱くて硬いモノを柔々しゃぶり、尻の奥までじゅぽじゅぽ犯される様を。敏感な前立腺も抉られてしまえば、腰の奥やペニスに快感が走る。逃げても許して貰えず、腰を掴まれたままだ。尻もちんこも溶けてしまうくらいに熱くなる……、そんなワンシーンを想像して、身体が俄かに欲情で火照りだした。

「……そうそう、良い子だねー。十四郎のマンコ、柔らかくなってきたァ」

はしたなく欲情した所為で解れかけてる窄まりを銀時が犯す。 ぐちゅ、くちょくちょ、ぐぽっぐぽっと下品な水音を立てて出し入れされる指が、遠慮なく腹の中で蠢く。

「アァッ…ひ、ぁあ! あ、あ、…って、てめぇが!」

散々焦らされたせいでだらだらと涎を零して、チンポから溢れた透明な汁でローションなんていらない位にニュルニュル潤っている理由は。

「『テメェ』?」
「ぁ…って、ぎん、銀とき、が、ぁあん……!」
「うん。俺が?」
「ほ、しくてっ……!」
「うん。俺が欲しくて、」
「風呂で、じゅ、んびっ! した、からぁ……!!」

我慢出来ない。首にしがみつきながら、早くもっときもちよくしてほしくて、いやらしい白状をしてしまう。

「ったくよォ…」
「んァあぁっ!」

ぐちゅぐちゅのアナルを弄る指が、増やされて、

「はしたねぇドMだな、ほんとに」
「いやっ、やらぁ……」
「アァ? 口答えすんのか、ケツ犯されて気持ちいんだろうが」
「ひ、きもちよくなんか、ないッ」
「へ~ぇ。じゃあイっとくか。おら、きゅうきゅう締めつけたご褒美くれてやるよッ」
「あひッ…イ…あ、アアっ…ひぐぅぅぅ!」

指が奥まで届いて、グニグニと荒く突き突きされて、泣き声交じりに射精した。

「ァ……やぅ、ぎ、よろずや…」
「…痛かった?」
「い、たくねぇ……う、よろずや……!」
「! 悪ィ悪ィ、どエムな土方くん可愛いくて…やり過ぎちゃったな」
「ばか、あほ……」
「うん。ばかであほでいいからさ、銀時って呼んでくんない? 万事屋ってだけじゃ寂しいよ俺」
「……んとき」
「とーしろー…」

ふにゃ、と柔らかく笑ってみせた銀時は、次の瞬間、指先を意地悪く蠢かせた。

「ぁ、ぁ…あ…っ、銀時ぃ!」
「可愛いよ。痛くしないから、もっとトんじゃいな?」
「ひぐっ、ぁあん! 」

俺の膨らんだ胡桃を、銀時は何度も収穫しようとする。

「力抜いて十四郎……イイトコ触らせて」
「抜いて、そこ抜いてぇ!」
「抜かねぇよ。ほら、チンコからやらしいのいっぱい垂れてきた。ヌルヌルって」
「ぁあっ…! だめ、ぎんとき、変…ヘンになっ…ぁ、ぁ、ああァア!」

カリカリと指先が一点を集中攻撃。何度も掠められて、涙が出た。

「イっちまえよ、十四郎」
「~~~ッ!!」

それからソコをごりごりと擦られてしまえば、声も出ないまま果ててしまった。 二回果てても尚、万事屋はぐずつく俺のソコをニュコニュコと擦った。敏感なシコリなのに指の腹全体を使って上下に揺さぶられ、情けない声が止まらない。視界が白くなっていく。俺は意識が遠のくのを感じた。